平成19年12月
テレビ会議による国際交流への取り組み
 
                           埼玉県入間市立藤沢東小学校
                              澤登 秋夫(教務主任)
                              岡崎 瑞希(国際理解教育主任)
                              郡山 草子(4学年主任)
                              北原 ひとみ(4学年担任)
                              林 隆子(4学年担任)
 

1 対象学年  本校 第4学年

 

2 単元名   社会科「わたしたちの埼玉県」〜ほかの県や外国との交流〜

 

3 取り組みの目的

 4年生の社会科の学習において、「わたしたちの埼玉県」の単元の中で、埼玉県がさまざまな国の州や
 省と姉妹県として交流していることを学習する。 しかし、実際の学習の中では、姉妹県といっても具体的
 にどのような交流を行っているのかを子どもたちが理解するのは難しい面がある。 そこで、実際に自分た
 ちで海外の子どもたちと交流活動を通して、外国への興味関心を高めるとともに、相手の存在を意識した
 国際理解教育が展開できることを願っている。
 交流校のWellington point State Schoolは、オーストラリア・ブリスベンにある公立小学校である。ブリスベンは
 埼玉県の姉妹州であるクィーンズランド州にある都市で、本県の姉妹州としての実際の交流を子どもたち自
 身の体験を通して行うことができる。

 

4 交流校

  本校職員の岡崎教諭がオーストラリアに語学研修に行った際に知り合った方が現地小学校の先生 をしている
  ことにより、交流を進めることになった。
    Australia,Queensland,Brisbane,Wellington point State School
    476 Main Rd Wellington Point. QLD. Australia.
    Phone: AUS 07-3286-0666
    Principal: Peter Hadfield
    担 当 者: Janet Robertson
    日本語学級 6年生(年齢は、本校4年生よりも1才上)
 

5 実践における経費等について

  ○概算(55000円)
   ・ブロードバンドスクール協会入会金及び年会費等 15420円(校内研修費)
   ・交流校協力費                 21500円(PTAより)
   ・Webカメラ(30万画素・マイク付)      5980円(校内研修費)
   ・手紙等の送料(2回分)              6000円(校内研修費)
   ・LANケーブル(30m)               5000円(消耗品)
   ・その他(用紙類)                 1100円(消耗品)
 

5 これまでの経緯

 ・テレビ会議サポート団体
   NPO法人ブロードバンド・スクール協会(BBS)に協力を依頼。
 ・BBSへの入会金等 15420円の支払い。(本校研修費より)
 ・BBS担当者により、現地Wellinton Point State Schoolのコンピュータのセッティング。
 ・交流校に、交流協力費として20000円を支払う。(PTAより)
 ・BBS担当者が本校にて、コンピュータのセッティング。(3回)
 

6 交流校担当者との打合せ

   11月15日(木)15:00〜16:00(オーストラリア時間 16:00〜17:00)予定
   担当:岡崎先生と4年生担任
 

7 交流の実践

 (1) 実施時数 6時間(予定)

 (2) 実施計画 (11月〜12月)

  ? 姉妹県って何だろう?(1時間)
  ? オーストラリアってどんなところ?(1時間)
  ? オーストラリアの子どもたちと友だちになろう!(1時間)
    ・自己紹介のお手紙を書く。
  ? オーストラリアの友だちに会っちゃおう!(2時間)
    ・自己紹介の英語に慣れる。
     ・インターネットで顔合わせ。(クラスごとに各1時間)
  ? オーストラリアの友だちにお礼の手紙(クリスマスカードなど)を出そう!(1時間)

 (3) テレビ会議日程

     ○1回目 11月27日(火) 8:50〜9:50(オーストラリア時間 9:50〜10:50)
        クラス 6W(28名) − 本校 4年3組(38名)
     ○2回目 12月 4日(火) 8:50〜9:50(オーストラリア時間 9:50〜10:50)
        クラス 6G(28名) − 本校 4年1組(37名)
     ○3回目 12月 6日(木) 8:50〜9:50(オーストラリア時間 9:50〜10:50)
        クラス 6B(20名) − 本校 4年2組(36名)
 
 




行事等

1組

2組

3組

10

29


学年研修
 

30


音楽朝会 運営委

オーストラリアから手紙到着

31


校内研 3年授業
 

11




















































 

1


委員会活動
 

2


社会科見学

社 会 科 見 学

3


文化の日
 

4

   

5


職員会議
 

6


朝会 就学時 短3

オーストラリアへの手紙を書く

7


学年会

オーストラリアの学習

8


クラブ活動
 

9


市教研発表 短4
 

10


地域公開日
 

11

   

12


振替休業日
 

13


体育朝会
 

14


県民の日
 

15


クラブ活動

テレビ会議交流校担当者打合せ15:00-16:00

16

 
自己紹介の練習

17

   

18

   

19


校内研4年授業
 

20


児童集会
 

21


学年研修
 

22


クラブ活動
 

23


勤労感謝の日
 

24

   

25

   

26


校内研 1年授業
 

27


児童集会
 
テレビ会議8:50-

28


校外学習学年研

校 外 学 習

29


運営委員会
 

30


朝会生徒指導委
 

12











 

1

   

2

   

3


低学年保護者会
 

4


朝会

テレビ会議8:50- 
 

5


高学年保護者会

オーストラリアへお礼の手紙を書く

6


委員会活動
 
テレビ会議8:50-
 

7

   

8

 
オーストラリア・クリスマス休暇

9

   
 

 

 (4) テレビ会議の流れ

 
Fujisawa higashi(Japan)

Wellinton Point(Australia)

Time

1.Introduction
 

Hello !
I'm Fujisawa higashi Primary School 4grade teacher.
My name is ..........
Nace to meet you.
よろしくお願いします。

Hello !
I'm Wellinton Point State School teacher.
My name is ..........
Nace to meet you.
よろしくお願いします。
"Let's start the Video link-up."

3min
 

2.Principals
Introduce

Fujisawa higashi Principal Introduce
(1回目だけ)

Wellington Point Principal Introduce
(1回目だけ)

5min

3.Self-intoduction

 

Students introduction themselves.
"Hello!"
"My name is ..........."(名前カード)
"I'm 10 years old."
"I like ..............."(物を見せて)
"Have a good day"
"See you !"
Pen-Palと顔を合わせて自己紹介

Students introduction themselves.
"わたしの名前は、・・・です。"
"わたしは、10才です。"
"誕生日は、・月・日です。"
"・人家族です。"
"わたしは、・が好きです。"
"さようなら"
Pen-Palと顔を合わせて自己紹介

35min

 

4.Interveiew
 

Students ask question.
"What the popular play in Austoralia ?"
Ansawer the question.(Hand up)

Students ask question.
"冨士山に登ったことがある人は 何人いますか?"
"クリケットをしたことがある人 は何人いますか?"
Ansawer the question.
(Speak ansawer)

5min
 

5."JANKEN"

出すカードをグループで相談する。
"Rock,Scissors,Paper,Go !"
ジャンケンの絵をカメラの前に出して勝敗を決める。
"We win !(We loose !)"

出すカードをグループで相談する。
"ジャン、ケン、ポン !"
ジャンケンの絵をカメラの前に出して勝敗を決める。
"We win !(We loose !)"

10min

6.Greeting

"I was Happy today."
"See you ! Bye Bye !"


"See you !"

2min

 

 

 


□つながった!
 8:40、スクリーンにWellington Point小学校の様子が写りました。本校の子どもたちは、「これ、オーストラリア?」「向こうの子が写っているよ!」と次々に声を出しています。インターネットを通したテレビ会議のシステムがつながっことに子どもたちはちょっと興奮状態です。しばらくして、Wellington Point小学校のJanet先生が「瑞希先生、聞こえますか?」と呼びかけてきました。本校からも「はい、聞こえます。」という応答からオーストラリアとのテレビ会議が始まりました。

 Janet先生が、「藤沢東小学校からの手紙が届きました。ありがとうございます。最初にWellington Point小学校の校長先生からのあいさつです。」という話からはじまりました。Wellington Point小学校の校長先生はのあいさつは英語でしたので、くわしい内容はよく分かりませんでした。次の本校の岡村校長先生があいさつをしました。「オーストラリアのみなさんは、富士山を知っていますか?藤沢東小学校は富士山がよく見えます。」と日本語で話しました。


□緊張の自己紹介
 いよいよ、自己紹介の始まりです。一人ずつ自分のPen-Palと画面を通して対面して自己紹介をします。まず、自分と相手の名前の書いたカードをカメラの前に出して、お互いに相手を確認します。そして、一人一人自己紹介をします。最初に、オーストラリアの子どもたちが学習した日本語で、「わたしの名前は、○○です。11才です。○○が好きです。○○が嫌いです。どうぞよろしく。」という自己紹介をしました。続いて、本校の子どもたちは学習した英語で、「Hello! My name is ○○. Nice to meet you too. I like ○○. Bye!」と話して自己紹介をしました。子どもたちの中には、自分の好きなものが分かるように実物を持ってきてカメラの前で見せている子どもたちもいたました。子どもたちは、初めて顔を合わせるPen-Palを前にして緊張している様子。練習してきた言葉がすぐには出てきません。先生方に促されて話し始める子どもたちもいました。


最後に、「Bye!」とお互いに手を振って交代です。こうした自己紹介を、すべてのPen-Pal同士で行いました。


□オーストラリアには、知らないことがある!
 次は、質問コーナーです。子どもたちが聞きたいことをお互いに質問し合いました。自己紹介と同じように、オーストラリアからは日本語で、本校からは英語で質問しました。
オーストラリアからは、「富士山に登ったことのある人は何人いますか?」「クリケットをやったことがある人は何人いますか?」「ベジマイトを食べたことのある人は何人いますか?」などの質問がされました。クリケットやベジマイトなど子どもたちには分からないことなども質問されて驚いていました。
それでも、『ハリー・ポッター』が好きだったり、日本のアニメキャラクターを知っていたりしてするのを知って、親近感を覚えたようでした。
日本からは、英語で「What popular play in Australia ?」(オーストラリアではやっている遊びは何ですか?)「What famous food in Australia ?」(オーストラリアで有名な食べ物はなんですか?)などの質問をしました。


□勝敗に一喜一憂”ジャンケン"
 最後は、ジャンケン大会です。人数が多いのでグループごとに行うことにして、グループごとにジャンケンのカードを用意して、決めたカードを「ジャン・ケン・ポン(本校は、"Rock,Scissors,Paper")」のかけ声と一緒にカメラの前に出して、お互いに確認して勝敗を決めました。一回だけのジャンケンなので、勝ち負けに一喜一憂するとともに、「アイコ」のグループは、もう一回やりたがっていました。


Janet先生の「これで、終わりにしましょう。」の言葉に、子どもたちは、「See you !」「Bye !」という大きな声とともに、みんなカメラの前に集まり手を振って終わりになりました。

 

 8 その他の留意事項

 (1) オーストラリア体験セットを借りる

    埼玉県立総合教育センター
      tel 048-874-1221
 

 (2) 手紙等の送料の負担

 (3) テレビ会議における英語のボランティアの募集

    テレビ会議において相手の話を理解し、進行を助ける。(今回は、実施せず)
 

9 機材の準備

 ・ICT教育推進プログラム協議会「リサイクルPC寄贈プログラム」によるPCを4年生の教室に設置して使用。
   □PCスペック
    HITACHI
    Pentium3 866MHz 512MB HD 10M
 ・プロジェクターでコンピュータ画面をスクリーンに映して、学級全員が見られるようにする。
   プロジェクターは、「ちゅうでん教育振興助成」で購入するものを使用。
 ・コンピュータにテレビ会議用ソフト「Face Conference」をインストールして使用。
 ・Webカメラの購入。
  5980円(本校研修費より)
 ・30mのLANケーブルを購入し、それにより各階の端末Hubより接続する。
   ※入間ケーブルテレビの好意により、2Mから25Mのルーターに変更していただき使用。
 ・音声を拡大するためにアンプ−スピーカーを用意。
 
 
 

10 テレビ会議を終えて


児童の感想より











□テレビ会議は楽しかった!
 上のグラフからも分かるように、ほとんどの子どもたちがテレビ会議をして楽しかったとして参加することができた。子どもたちにとって外国の子どもたちと交流するという貴重な体験として楽しみしていたことがわかる。また、興味・関心も高く子どもたち自身が意欲的に取り組める学習の場になったと考える。
□オーストラリアの子どもたちは日本語が上手!
「テレビ会議をしてどんなことを思いましたか?」という質問に対して、多くの子どもたちが感じたことは、オーストラリアの子どもたちの話す日本語がとても上手だったということである。本校の子どもたちにとって、外国の子どもたちが日本語を話すということ自体、不思議なことであり、それが自分に話しかけてくれたということの感動の表れではないかと思う。
それに対して、自分たちの話す英語があまり上手でなく、英語はたいへんだという思いをする子どもたちがいる一方、自分たちも英語をもっとがんばらなければと感じている子どもも出てきている。多少なりとも、英語学習への意欲へつなげることができるのではないかと考える。
□オーストラリアのことがわかった!
 たいへん短い交流ではあったが、テレビ会議を通じてオーストラリアのことがいろいろと分かったことを書いている。子どもたちの知りたいという意欲が、短い交流の中から、子どもたちなりにいろいろなことを感じ取ってくれたのではないか。
また、実際にPen-Palの友達と顔を合わせることができたということが、相手を友達として意識して、相手の様子に関心を寄せている様子が分かる。
□もっと話したい!
 「もっとテレビ会議ができるとしたら、どんなことをしてみたいですか?」という質問に対しては、「もっと話したい。」「もっと質問したい。」という感想が多かった。友達としてもっと触れ合いたいという意欲の高まりであろう。また、もっといろいろなことが知りたいという欲求にもつながっているようである。
□声の聞こえ具合が課題
 音声をマイクで拾って、スピーカーで大きくして子どもたちには聞いてもらっているが、もとの音声が非常に小さいので、全体的には聞きづらくなっているのが、子どもたちにとっては不満としてとらえられている。画像の荒さについても多少不満があるようだ。
ただし、Webカメラ内蔵マイクと外部接続マイクとの設定がうまくいかなかったためのトラブルで、その当たり解消していく必要がある。今回は、1回目のテレビ会議でオーストラリアに音声がよく届かなかったようなので、急遽、入間ケーブルテレビのご厚意により、本校のインターネット回線を通常の2Mを25Mのルーターを貸し出していただき、音声の改善に努められた。

担当教師の感想


□子どもたちが意欲的に活動
 子どもたちが興味を持って意欲的に活動できた。練習のときなど大きく元気な声で自己紹介ができたが、実際の場面では緊張して、うまく話せなくなってしまった。子どもたちの感想を見ると、子どもたちになりいい経験になり、もっとやりたいという意欲にまでつながっている。
□回数を重ねることで深まりが
 今回は、各クラスとも1回だけの実施だったので、子どもたちにとってはもっともっと交流したいという気持ちがより強いものとなっている。自己紹介だけでなく、もっといろいろと質問したりして、お互いが知り合うことでもっと深まりのある交流ができるようになるのではないか。また、回数を重ねる中で、テレビ会議ならではの活動を工夫することもできるのではないか。
□総合的な学習の時間として設定
 来年度以降も、こうした取り組みを行うのであれば、総合的な学習の時間として設定することで、まとまった時間の確保や英語活動との関わりの中で、活動内容を膨らませることも可能になるのではないか。
□保護者の反応はよし!
 今回のテレビ会議の活動については、12月5日(水)の保護者会で、担任から報告された。保護者からは、貴重な体験ができて良かったということで、反応は良かった。